この公式には、様々な実験によって得らえたデータが活躍しました。
物理的な数字は図るのは容易い。
しかし人間の感覚というのは、身体のコンディションや外的要因によって、いくらでも変わってきます。
ヴェーバーは、アナログな方法で、物理的な数字と感覚的な数字がどれぐらい違いがあるかを調査し、その結果が公式となっています。
人が「重い」「寒い」「辛い」「明るい」とか感じるところ。
エアコンの温度を 1℃ 上げた程度では、人は暑いと感じない。
最終的にフェヒナーは、人間の感覚は足し算ではなく掛け算であるという定義をしています。
■
ヴェーバー‐フェヒナーの法則 - Wikipedia
この法則を利用して決められたものの中には星の明るさを現す「等星」や「マグニチュード」などの単位があります。
これらは全て対数で定義されています。
非常に主観の入った感覚的な数字です。
デザインで大事なのは、明確な区別。
区別できるということは、理解・把握ができて、情報を選択できるということです。
僕がベトナムで飲食店に入った時、メニューに書かれた「海老の唐揚げ」は2種類あったのですが、それがどう違うかは外国人である僕には理解できませんでした。
その違いを理解することは「知識」であり「ノウハウ」であると思います。
ベトナム人であれば当たり前のことも、外国人には理解できないのです。
知識というのは、区別し把握すること。
日本でいえば「赤味噌」と「白味噌を」を説明するのに、「色が違います」という解答は果たして問題解決になっているのかというところ。感覚的ではない説明をするには、知識が必要になるのです。
改めて思えば、日本語のプロフェッショナルという言葉には、専門的知識・技術を有しているという意味もあります。
あたかも人の感覚では等間隔で分けられたように、情報を整理する。
僕らはあらゆる業種のデザインというのはインターフェースでもあり、その手助けをするものだと改めて思います。
情報デザインについての記事はこちら
2009/04/21
去年購入した手帳の間に挟まれていたアンケートハガキを何気なくひっくり返したら、「目隠しラベル」なるものが貼り付いていました。このラベルをはがして必要事項を記入した後、再び貼り付けて隠す、という仕組みらしいです。名前や住所など個人情報を隠してポストに投函させることで、郵送中にプライベートなこ…
2012/02/17
1974年に行われたスーリンとドゥーリング(Sulin &; Dooling)の実験があります。Sulin, R. &; Dooling, D. (1974). Intrusion of a thematic idea in retention of prose. Journal of Experimental Psychologyキャロル・ハリスは生まれた時から問題のある子だった。彼女は野蛮で,強情で,乱暴者だった。キャロルは8歳に…
2012/01/10
アメリカでは「ヒューマンファクター(Human Factors)」、ヨーロッパでは「エルゴノミクス(Ergonomics)」と呼ばれる人間工学。言わずと知れた道具を使いこなすために人間が使いやすい、可能な限り自然な動きや状態で使えるように物や環境を設計するという手法です。■人間工学 - Wikipediaここ最近、学問とし…
2009/11/11
昨日でようやく面接終わりました。「面接をする方の立場ってどんな気分?」という質問を社内でもされて、改めて自分の気持ちについて考えてみたのだけれど、単純に能力が高い人を採用、という問題じゃないような気がします。特に新卒の子なんて全員実績ないから能力なんて分かんないし。他人を評価して選ぶ、というよ…
2005/11/10
同じラケットを使うからといって、テニスの経験があれば卓球ができるわけではない。同じプログラムだからといって、PHPができればASPができるわけでもない。似ているが非なるもの。知識と経験。この要素は全ての問題を解決する。テニスの経験があり、なおかつ卓球の経験があれば卓球もできる。PHPの経験が…