認知心理学のメンタルモデルの中でも屈指の「定義が難しい概念」である「ナラティヴ」という言葉。
2年前くらいのマーケティングやバズ用語として聞く機会が増え、海外では爆発的に広まっている言葉でこれからの流行にもなりそうです。
心理学でのナラティブセラピーが一番有名な単語っぽいですが。ナラティブは専門用語ではないので、いろんなナラティブがあります。
ナラティブという言葉の意味は「物語(Story)」で、長らくそう訳されてきました。
ここ最近は、その訳語が見直され、定義がおかしいということで「ナラティブ」とそのまま使われるようです。
(訳語が無いというのは、例えば日本語の「可愛い」はあるけど、ギャル語の「カワイイ」が、海外でそういう文化がなく適切な訳語がないこと)
情報デザインでは「固定され与えられるものではなく、体験を伝えるために選ばれた情報の集まり」といった感じに習うもので、日本語には概念はあるものの、それに合った言葉がありませんでした。
つまりはっきり言えば、学校で習うような概念ではないのですが・・・。
始まりも終わりも、決まっていて、誰がなぞっても同じ体験をするのが「ストーリー」。
偶発性・意外性で決まり、誰もが同じ体験にならないのが「ナラティブ」。