その Pop Chart Lab が明日25日に発売を開始する新作「
The Cartography of Kitchenware」。
タイトル通り、キッチンツールをカテゴライズし分類したものを図式化したもの。
■Pop Chart Lab — The Cartography of Kitchenware
http://popchartlab.com/collections/prints/products/the-cartography-of-kitchenware
お洒落なデザインなのですが、それ以上に分類の仕方も興味深く、ナイフだけでもこんなに種類があるのかーとか、フライ返しはスプーンに分類するしかかいのかなぁ、などと、いろいろ考えさせられてワクワクします。
情報デザインの具現化は「地図」だと思いますが、この手のいろんな情報を整理していくっていうのは、辛いけど楽しいですね。
情報デザインがよく分からない人には伝わらないかもしれないのですが、この設計段階での作業というのは結構大変で、俯瞰的・客観的に物事を捉えなければいけなかったり、コミュニケーションデザインを前提として「伝わる」ようにグラフ化しないといけなかったりで、2次元の図面でこれを配置しようとするとわりとこんがらがって途中で投げ出したくなるということは、やったことある人ならわかっていただけると思うのですが。
Pop Chart Lab にはカクテルのレシピを図式化したという、情報デザイン的には「世紀の発明」みたいなものもあるのですが、こちらの辛いデザイン過程について触れた涙ながらのコンテンツが以下にありました。
■The Only Chart You Need To Mix A Proper Cocktail | Co.Design: business + innovation + design(英語)
http://www.fastcodesign.com/1668928/the-only-chart-you-need-to-mix-a-proper-cocktail
最初は 200種類のレシピを Excel で管理、それからマインドマップ式に落として図式化。ここからどうしても展開できなくなり、数か月間放置して棚上げ(笑)。しかし別件で進めていたキャンディーバーの成分表で全く同じ境遇に遭遇。ミルクチョコレートへの比重が多い問題をセンターに持ってくることで解決、これが中央の円グラフ処理の原案となって劇的に進む。最後にカオス化した情報量で紙面に収まりきれないためポスターのサイズを大きくし、さらにスマートにするためにスパゲッティ状になって絡まったベクトルを整理するためカクテルの種類を175種類から68種類に淘汰して整理。
と、こんな感じに結構ドラマチックどころかタフでハードなデザインストーリーだったようです。
そして最終的に分量や注ぐのに最適なカクテルグラスまで示唆してくれるという実用的で美しいチャートになりました。
もうこれ彼らの努力にエールを送るためにも購入しちゃってもいいくらいですね。
http://popchartlab.com/products/constitutions-of-classic-cocktails
ちなみに日本への発送も OK らしいです。
人気商品は、Apple 製品の年表ポスター「
The Insanely Great History of Apple」、ゲームコントローラーの歴史を描いた「
The Evolution of Video Game Controllers」あたりのようです。
意味のあるデザインなので、優れて実用的なデザインであることはもちろん、額に入れて居間に飾っておくだけでもオサレですし、良い商品だと思います。