■
メルカトル図法
■
ピーターズ図法(Gall–Peters projection)※英語版
球体である地球を平面の世界地図に正しく描く(投影する)ことは絶対に不可能です。
この変換のためのアルゴリズムを数多の数学者がチャレンジしたのが、現存の地図の投影図法の種類と違いになります。
形や法学や距離がゆがんで現実から遠ざかっていくため、図法には正しい部分と間違った部分がどうしても生まれます。
地図は、その用途で何を正しく見せ、何を間違ったものと認識させるかの光と闇を内包しています。
メルカトル図法は方角が正確。そのため航海をするための図面としての用途に長所があり、普及してきました。
逆にピーターズ図法は、面積を正しく認識させます。
アフリカ大陸は意外に大きく、ヨーロッパが小さいのが分かります。インドネシア諸島などもびっくりするくらい大きく感じますね。
さて、現在の技術において、地球上の現在位置などは軌道上の衛星から GPS によって認識され、目的地への距離や方角も簡単に取得できます。中世の航海時代のようにコンパスで方角を決めることはなく、GPS という鳥が、行き先を先導してくれる時代なのです。そうすると、
「現代の地図」に求められる情報と機能とは、何になるのでしょうか?
はたして、いまの地図のデザインは、そのまま現代に合致するものなのでしょうか?
GPS に相応しいデザインの地図、それが今、求められているかもしれません。
2017/10/05
アプリの「保存」アイコンが若い世代に「謎」という件。保存アイコンはフロッピーディスクの姿をしているのですが、若年層はフロッピーディスクを見たこと聞いたことがないので何の絵なのか分からないそうです。技術の進歩って速いですね。そして意匠化して分かりやすくしたはずの「保存」というデザインが世代…
2017/01/11
よく目にする路線図。何気なく見ている人も多いのですが、あの路線図はデザイン業界では屈指の革新的なデザインです。最初の路線図のデザイナーは、ヘンリー・C・ベック。ロンドン地下鉄路線図=チューブ・マップ(Tube Map)の図式的配置ダイアグラムでした。チューブマップの革新性について、一般的な感覚で…
2012/01/16
情報デザインという捉え方で、最も顕著にその考え方が具現されるのは「地図」ではないかと思う。通常は「位置」「距離」といった概念でしか表現されないそれは、人の考え方次第でいろんなものに姿を変える。過去に紹介した、面白い「地図」────────。↓距離ではなく「移動時間」という観点から描かれた地図■も…
2011/09/16
「チューブマップ(tube map)」と呼ばれる、ロンドン地下鉄路線図。場所から場所へとどのように行くかを簡略化して表現した「スケマティックスマップ」と呼ばれる手法の元祖です。■ロンドン地下鉄路線図 - Wikipedia最初の路線図のデザイナーは、ヘンリー・C・ベック。彼が図案化した路線図は、実際の…
2010/06/08
「もうひとつの日本地図」として杉浦康平さんの「時間軸変形地図」のことを書いたのですが、日本にはまだまだデザイン・発想的に素晴らしい地図を作成した人がいます。大正から昭和にかけて活躍した吉田初三郎という人物の名所絵図です。■吉田初三郎 - Wikipedia■デジタル展覧会「京の鳥瞰図絵師 吉田初三…
2010/05/28
この奇妙な絵、実は日本地図です。見慣れた日本地図と全然違うのは、この地図は「距離」という概念ではなく、「時間」の概念で描かれているからです。つまり、新幹線の駅で結ばれた土地は接近しており、交通の便が悪いところは中心から遠く離れているということになります。この「時間軸変形地図」は、197…