【WEBデザイナー(笑)向け】現場の実情・前

2014年10月08日 18:06

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【WEBデザイナー(笑)向け】現場の実情・前

この間いろいろ聞かれたことを書いとく。

最近の WEB 制作の現場での主流は、Dreamweaver ではなく、「Sublime Text」です。
これ、Dreamweaver より全然高機能なので、わざわざ学生が高いお金を払ってまで Adobe 製品を購入する必要ないんです。
というわけで、逆に使いこなせていない学生にはリクルートは難しいですよ!

多彩なショートカットやコードの色分けはもちろん、HTMLタグ入力の短縮とか、FTP 機能とか、そのまま WEB にダイレクトに使えるので、かなりというか手放せないくらい便利です。
プラグインパッケージが充実していて、cpan とか yum みたいにインストールするパッケージ管理機能も秀逸なので、WEBシステムやネットワークの構築に慣れている人なら、自分専用にカスタマイズされた強力な制作環境をあっという間に構築することができます。


■Sublime Text: The text editor you'll fall in love with(公式・英語)
http://www.sublimetext.com/

↑ちなみに Sublime Text を一躍有名にしたのは、
The text editor you'll fall in love with恋に落ちるテキストエディタ)」
というキャッチコピー。
あまりの使い勝手の良さに離れられなくなるということらしい。
※ちなみに、この後このフレーズが流行して二番煎じがたくさん出たので、これ読んでなるほどと思った人は使わなくていいです。もう2年前くらいからなのでお腹いっぱいです。


またツールが流行するのには時代背景もありまして。
WEB制作の中心は、インブラウザ・デザインという手法が確立されたからです。
これは WEBデザイナー(笑)や WEB屋(笑)を中心として実行されている制作方法で、Adobe 系のありとあらゆるツールに依存しないようになっています。

過去の制作ワークフローには、グラフィッカーの作る「デザイン案」と呼ばれる画像が必要だったのですが、この部分の制作コストを省略した手法です。
どうやるかというと、ワイヤーフレーム構成案を作った後、いきなりコーディングに入るのです。

これは、CSS3 の表現技術が向上し、ボタンなどを画像で表現する必要が無く、CSS だけで表現できるという時代的な理由もあるのですが。
つまり、どこからかコピーしてきたコード(CSS)を使って構築していけば、誰でも綺麗な「WEBデザイン」ができてしまうということになります。

システムでいえば、オープンソースのライブラリや jQuery を組み合わせたらシステムできちゃった、みたいな感じ?
仕事の矜持によるかもだけど、弊社のチーフ SE が言うには「そういうのはできてるとは言わない」と力強く言ってます。
当然デザイン業界でもそうですね。


もうひとつの理由は、レスポンシブデザインの台頭。
アダプティブではなく、画面のサイズによって流動的に変化するレスポンシブの概念では、Photoshop や Illustorator という画像制作ツールを使った方法では、手間がかかり効率が悪すぎるのです。
作ってから、書き出して全部のデバイスで画面確認して・・・とか、本気でやろうとしたらかなりのコストがかかります。

これを現地であるブラウザ内で行えば、楽々と制作進行できます。
SassLESS といった CSS を拡張させる技術を使い効率化してしまえば、複数サイトの同時進行とまではいかなくても、連続して次々に制作とかも思いのままです。

インブラウザデザインは、より開発者寄りになっており、最近ではシステム開発者でも綺麗なデザインを作ってくるほど。
何でもできる才能にあふれる人にとっては住みやすい世の中ですね。

能力が低く分業化された企業ではデザイナーとコーダーという職種に分けられていることが多かったのですが、最近ではシステムもフロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニアといった職種に分けられることも多いようです。
給料がガクンと下がりそうな感がいいですね!
そういえば旧時代の遺産でいまだに HTML や CSS かけないエンジニアは、もうちょい頑張ってほしい。

(ちなみに昔は「HTMLコーディング」の仕事をどこの部署でやっているかで、その企業の新しいものへの適応能力がどこの部署で発揮されているかが垣間見えました)


またインブラウザによる制作が全て万歳というわけではなく、当然デメリットがあります。
レイアウトやビジュアルが単調で、個性的ではなくなるところです。
これは、制作するのが目的ではなく、結果を出すのが目的の仕事において、かなりの痛手です。

「デザイナー」という職種は、できることを増やして、モノ作りに携わるものとしてのプライドを持ち、より設計や構想といった部分にスキルをあげて他業務と連携していかないと、仕事がなくなっちゃいそうですね。


というわけで、Flash に続いて、Dreamweaver や Photoshop といったツールの存在が世間から潰されてようとしている Adobe の哀しい話なのですが。

ここからもうちょっと続くので、2回に分けます。

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この記事へのコメント
Sublime Text有料ですよ($70.00)。
一括置換気持ちいいですよね。

https://www.sublimetext.com/buy

> Sublime Text may be downloaded and evaluated for free,
> however a license must be purchased for continued use.
Posted by suchi at 2014年10月08日 18:51
ほんとだ! 全然気づきませんでした・・・
ご指摘ありがとうございます!
Posted by yasukawayasukawa at 2014年10月08日 19:19

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浜松在住クリエイター&デザイナーが仕事のことについて頑張って書いてみる。
【認知心理学、コミュニケーションデザイン、情報デザイン、UI/UX、インフォメーションアーキテクト、サイネージ(Scala)、3Dモデリング、データベースアプリ構築(FlileMaker)、Flash Script 2.0&3.0、サーバ構築(Linux)、IoTセンサー&電子工作(Arduino)
文部科学省後援情報検定 情報デザイン試験合格
日本商工会議所販売士検定試験2級合格
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