書いたつもりになって終わってしまっていたノーマンによるアフォーダンス事件の、その後。
ノーマンは著書 "Living with Complexity" を出版(2010年10月)。
自らも誤用を認めた「アフォーダンス」とギブソンの提唱した真のアフォーダンスの言葉の意味を区別するため、デザイナーの使うアフォーダンスを「シグニファイア(signifier)」と呼ぶことを提唱しました。
ノーマンはアフォーダンスの誤用としていますが、ユーザーインターフェイスに新しい概念を吹き込んだことには間違いありません。
ギブソンのアフォーダンスは「知覚されない」環境が生物に与える生きていく中で利用できる価値。
それに対しノーマンのアフォーダンスは「知覚されない限り存在しない」概念としたため「ユーザーが知覚できるようにアフォーダンスを付加できる」という言い回しが発生し、その手法があるとしたものです。
デザイナーがアフォーダンスを付加できるものが「シグニファイア」という関係になります。
シグニファイアを通じることでデザイナーは有効なデザインを伝えられる。