急成長をとげるインドで、読み書きのできない人用に設計された ATM が開発されたそうです。
■An ATM designed for illiterate users | Springwise(英語)
http://www.springwise.com/financial_services/atm-designed-illiterate-users/
ATM といえば、ユーザーインターフェースがかなり研究されていて、いかに使いやすくするかについて試行錯誤が行われている分野なのですが、さらに文字が読めない人でも直感的に利用できる ATM があるとは・・・。
実は、世界の人口の半分が「ATM を利用できない」そうです。
その理由は、生活レベルが貧困であること。
もうひとつは、貧困なために学校に通えずに、読み書きができないからだとか。
この円筒状の ATM の使い方は、まず指紋認証を行い本人を特定、利用者照合を行います。
そして上部にある5色のボタンを押すと、色分けで区分された金額のお金が単純に出てきます。
これで、必要な分だけの額を取り出すということですね。
こういった機会が開発された背景には、なんだか貧困層にも利用してもらいたい、という銀行側の思惑が見て取れますが・・・。
でも、確かにローンの回収や日銭の受け取りなどもこれでできると幸せかもですね。
興味深いのは、本当にターゲットする層が、意味が分かって使えるかということ。
ATM という性質上、周囲の不特定多数の「縁のない誰か」に親切に教えてもらうということは、かなり危険だし。だからといって、操作方法をヘルプする人間を1人つけとくと、人件費かかって ATM の意味ないし!
なんだか矛盾した経緯を持ったデザインプロダクトで、ちょっと行く末に興味があります。
どんな感じで使われているのか、背後で見ていたい。