懐石・いっ木

yasukawa

2011年07月25日 21:18

いつか一緒に仕事をしよう、と言っていた年収ン百万の友人が、再就職しました。自分のやりたかった仕事、店舗の拡大やマネジメントをする仕事に就くそうです。

そんなわけで再就職祝いに、奮発して、営業部長から教えてもらった高級店に言ってみよう、ということになりました。

■懐石・いっ木
http://www.wr-salt.com/ikki/home.html

営業部長曰く、「オレ、払ってないから値段知らない」

結構なお値段でしたけど、僕の人生のテーマ、エクスペリエンスに勝るものなし。
この味、僕自身が体験して、僕自身のイメージを得る! ということで飛び込みました。

小さなお店でしたが、隠すことなど一切しないで、丁寧に料理を出してくれたので、行って良かった。
僕らの時間帯の前に、初老の方々がおしゃべりしながら楽しんでたんですけど、聞けば常連とのことで、この値段で普通に愛されてるなんて、よっぽど良いお店です。


お膳の様子。
食前酒ももらえるのだけど、僕は運転手なので飲めない。運転手じゃなくても、お酒飲めないけど。
ちなみに銘柄は企業秘密とのことです。
友人いわくかなり美味しいのだそう。隣のお客さんも「しつこく訊いても、なかなか口を割ってくれないのよねー」と笑ってました。



一回日本料理コンペティション東海北陸地区優勝
第一回静岡県日本料理コンテスト県知事賞受賞
静岡県富士の国都づくり仕事人受賞

・・・数々の輝かしい受賞歴。凄すぎます。

京都の老舗として超有名店「菊乃井」(ミシュラン3つ星)に勤務していたとのことです。

■京都の老舗料亭 菊乃井
http://kikunoi.jp/



しそのドリンク

食事前に出してくれました。
暑い日だったので、嬉しいサービス。
冷たいのと酸味があるのとで、「食うぞ!」という食欲が沸きます。



前菜のジュレ

冷製トマトをベースに、魚とか大根とか野菜とかがたっぷり入ってる。
暑い日には、食が進みますね。
伝統というより、自分なりの創作が入ったメニューだと思います。
これ美味しかったー。



汁物

スッポン、うなぎ、みょうが、など。
出汁はスッポンで丁寧に出したとのこと。
スタミナのつくものばっかりで、おそらく暑い夏をのりきるための心遣いなんでしょうね。



ニラの花

すごく味の濃いニラでした。
花が咲いてました。
この時期にしかないという、手に入りにくいものだそうです。ラッキー!



きれいに氷の上に盛られた小鉢。
ここから自分のぶんを取り出します。
見た目涼しいし、可愛いし、恋人と行くと取り合いっこしたりで楽しそうですね(妄想)。



ひとつひとつが、かなり丁寧に作られてた!
完全予約制なのは、仕込みが結構大変だとのこと。

お店が休みの日は、仕込みでほとんど終わるらしいです。
良いサービスを成立させるって、裏側はこんなに大変なんですね。



お刺身

地元にこだわった、お魚。
地産地消とテーマでやってるそうです。

県外の美味しい物を取り入れるという考え方もあるけど、それだときりがないし、輸送コストもかかって提供する値段が高くなる。でも地元にもこんなに美味しい素材があるのに、誰にも気付いてもらえない。地元の素材がこんなに美味しいってことを知ってもらいたい、と熱く語ってくれました。

料理論もいろいろ聞かせてもらえましたが、面白かった。

名前忘れちゃったけど、この野菜も目利きで見付けてきたっぽく、すごい濃い味でした。



カニ身とカニミソととうもろこし。

とうもろこしの甘さがかなり凄かった。
とうもろこし大好きな自分としては、この甘さが気になるところ。
地元・森町といえば、「幻のとうもろこし」と言われるほどの爆発的人気で、入荷後・即完売になる「甘々娘」の生産地ですが。
「甘々娘」は次のステージに入っていて、その品種になるそうです。

(参考)甘々娘、ついに販売開始!!:ええら森町・ヘッドライン情報
(参考)甘くてジューシーなトウモロコシ「甘々娘」 森町で収穫最盛期

とうもろこし冷たくて美味しかったなー。
また食べたい。



焼き魚

幽庵焼き」という調理方らしいです。
いろいろ勉強になりますね・・・。



爽やかな香りを楽しみつつ、魚の味を楽しめる一品。
魚があんまり好きじゃない僕でも楽しめました。




シンプルだけど奥が深い。
野菜嫌いな僕でもたいらげることができるほど。
汁も最後の一滴まで飲み干しました。



取り分ける前に写真を撮るの忘れたけど、こんな全体像。


飯物

たこ・ウニ・ウナギとか。



「悔しいけどウニは値段に比例する」とのことで、高級なウニらしいです。

このお店は調理教室などいろんな活動もしているのですが、最近は「食育」のことを考えていて、動いてるとのことです。
ご飯を炊いたときのあの匂いを子供が「気持ち悪い」と言ったことがショックで、和食の良さや文化を子供達に伝えてあげたいんだとか。

若いのに精神も高尚すぎて、輝いてました。

そういえば、料理人って包丁を扱う仕事だから、弟子をとるときに人間性をよく見ると聞いたことがあります。(短気な人だとカッとなって包丁で斬りつけられて殺傷事件になるから)
料理人ってカッコイイですよね。




細かいところまで丁寧です。



デザート&緑茶

ほんわかしますね。


ヨーグルトのシャーベットでした。


お菓子

羊羹。
和食食べた!って感じで終われます。


抹茶

こうして飲むと、美味しいですね。
お上品です。


なんだか日本の心を感じた数時間でした。
もう財布が許してくれる限り、何回も通いたい。

またすぐ食べにいこう!

お値段、3万8千円くらい。
ごちそうさま。

いっ木懐石・会席料理 / 第一通り駅新浜松駅遠州病院駅

夜総合点★★★★★ 5.0



 


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