ドイツ人のデザイナー、ヨッヒェン・バレット(Jochen Valett )をご存じでしょうか。
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Jochen Valett 公式サイト
造形作家として彼の名前を知らなくても、幼少時代に彼の作品を見たことがある人も多いと思います。
階段を自分で降りるスプリングとして知られるオモチャ。
『トレッペンラウファー』という商品名の不思議なバネは、キラキラと光輝きながら不思議な軌道を描いて動く科学玩具として、僕にも鮮明な印象を残しています。
そんなバレットが手がけたオモチャ「
トロフルックス」を購入してみました。
「
金属のシャボン玉」という言葉がかなりキャッチーですが、トロフルックスを構成する螺旋構造には、こんな小さな扇情的なコピーをも凌駕する、宇宙的な意味がつまっています。
螺旋にまいた金属で作った球体なので、展開すると「ジャキンッ!」という感じでカッコイイです。元々スプリングと同等の構造なので、飛び出し式ともいえます。
この球体にコードパイプを通し、ラインに沿って滑空させて遊ぶわけです。
周囲の光を螺旋金属が取り込み乱反射させ、まさに金属でできたシャボン玉となって滑る光景は綺麗です。
動画も撮ってみた。
人間の頭のつむじ、カタツムリ、アサガオのつる、DNAの構造。
螺旋は生命に関係が深く、デザイン的には黄金分割などもすべて螺旋の比率が使われています。
霊的にも量子力学の分野でも、螺旋は深いところで人間と結びついているのです。
一杯のコーヒーに入れたミルクが、カップの中で描く螺旋。
カップの中には小さな宇宙の法則があり、僕たちはそれに触れ、または感じることができる。
それでも僕たちは、宇宙の原理を直感できない。
なんか不思議。
(参考)
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キラリティー - Wikipedia